子どもの発達障害は専門医へ

子どもの発達障害

近年、大人の発達障害が注目されています。しかし発達障害は病気ではないため、大人になってから「発症」することはありません。発達障害は生まれ持った特性であり、生まれつきの脳の機能障害です。よって、子供の頃から問題を抱えていたことになります。

ではなぜ、大人になってから気づくのでしょうか。それは、子供のうちは親や周りがフォローすることにより、なんとかなっていたから。周りにうまく溶け込めなくても、片づけが苦手でも、忘れ物が多くても、学生のうちは親や学校がフォローしたり、うまく避けて通ることができたのです。

しかし大人になると、そうはいきません。自立しなければなりませんし、社会に出なくてはなりません。ここで多くの方が破綻します。そうなって初めて、自分の発達障害に気づくのです。

大人になってから破綻しないためにも、発達障害は早期発見・早期治療が大切です。発達障害の子供は将来、双極性障害を発症する可能性が高いというデータもあります。そうならないためにも、親や周りの人間が気づき、治療に取り掛かることが大切です。

南湖こころのクリニックでは、小学生以上の子供の発達障害を診察しています。実は、小学校に上がったことで発達障害に気づくことも多いのです。その場合、ほとんどは知的に問題がなく、通常学級に通っており、学級の担任やスクールカウンセラーから受診をすすめられたことをきっかけに、来院されます。

発達障害は、子供の頃に発見できないと、本人は「生きづらさ」を感じることになります。少しでも「あれ?」と思ったり、担任やスクールカウンセラーに発達障害の可能性を指摘されたら、一人で迷わず、まずは私たちにご相談ください。

発達障害とは?

約20人に1人がADHD

発達障害というと、じっと座っていられない、順番を守れない、気が散る、忘れ物が多いなど、さまざまな症状があげられます。これらの症状は年齢とともに軽くなる場合も多いのですが、なかには青年期や大人になるまで症状が続くという報告もあります。

とはいえ、自分の特性をよく理解し、上手に付き合いながら日常生活や社会生活を送っている人は大勢います。ここで重要なのが、小さいころから自分が発達障害であることを自覚し、その特性を理解しながら工夫して生活すること。そのためにも、早期発見、早期治療がポイントといえます。

現在、発達障害の子供たちは約20人に1人と言われています。つまり、40人学級であれば、1クラスに1~2人程度いる計算になります。

タイプも症状もさまざま

発達障害には自閉症スペクトラム障害、AHDH、学習障害などがあります。自閉症スペクトラム障害には自閉症、アスペルガー症候群(ASD)、広汎性発達障害が含まれ、ADHDは症状の程度によって、多動‐衝動性優勢型、不注意優勢型、混合型に分類されます。

自閉症スペクトラム障害

人関係の障害、コミュニケーションの障害、興味や行動へのこだわりの3つの特徴が見られる

注意欠如・多動性障害(ADHD)

実年齢に見合わない落ち着きのなさ(多動‐衝動性)、忘れ物の多さ(不注意)などが目立つ

学習障害(LD)

知的には問題がないにも関わらず、読む、書く、計算するなど特定の事柄のみが困難な障害

治療法は?

楽しく生活できる工夫を

発達障害は病気ではないため、治療は根治治療ではなく、対処療法です。現在、ADHDには3種類の治療薬があります。薬物療法によって不注意や多動‐衝動性をコントロールしながら、どうしたら忘れ物をしなくなるか、友達とはどのように付き合っていくかなどを学んでいきます。

そのためには、工夫しながら生活することが大切です。例えば、忘れ物対策として玄関ドアに持ち物のチェックリストを貼っておく、片づけが苦手な子にはいくつもの箱を用意し、何を入れるのかイラストを貼って分かりやすくするなどです。

もう一つ、本人が自覚することも重要です。「自分には不注意なところがある」「楽しくなるとすぐに調子に乗ってしまう」と分かっていれば、何に気をつければよいか、他人とはどのように付き合えばよいかを意識し、トラブルを避けることができます。

親の理解と協力が不可欠

発達障害の治療にとって欠かせないのが、ご両親の理解と協力です。例えばADHDの子供たちは、落ち着きがない、忘れ物が多い、おしゃべりといったことから叱られてばかりいます。しかし、それは発達障害の特性によるもの。叱るばかりでは改善しません。

そこでご両親には、叱らないようにしていくにはどうしたらいいかということを学んでいただきます。これをペアレントトレーニングと呼びます。例えば、子供が椅子をがたがたさせていれば、「止めなさい!」と叱るのではなく、子供が自主的に止めた瞬間を見逃さずに「止められたね」と褒めてあげるのです。ADHDの子供たちは、「これが悪い行動」という認識があまりありません。なので「これはいい行動だ」ということを教えるのです。

診察時には、このようなペアレントトレーニングも行いますので、診察には時間がかかります。必ずご予約のうえ、ご来院ください。

南湖こころのクリニックの特徴

臨床経験が豊富

南湖こころのクリニックは、福島の県南地区で子供の発達障害を外来診療できるクリニックが少なかったころから診察を続けている歴史あるクリニックです。

診察に時間をかける

じっくりと時間をかけて診察します。特に初診時はさまざまな検査を行い、詳しくお話しを伺うため、お時間がかかります。必ず予約してからご来院ください。

ペアレントトレーニング

発達障害の子供の育て方を一緒に学んでいいただきます。理想は診察時にご両親がそろっていることですが、お母様だけ、お父様だけでも構いません。

お問合せください

南湖こころのクリニックにご興味のある方、ご質問等がある方は、まずはお電話にてお問合せください。

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