「精神科医療の見える化」を実践しています

「精神科医療の見える化」を実践しています

うつ病が完全によくなるということは、病気が治るだけではなく、その人が病気になる前に出来ていたことが、再び出来るようになることです。そのためには、現状を医師と患者さまが共有することが重要です。南湖こころのクリニックでは、問診だけでなく、オリジナルの自記式うつ病尺度(HSDS)等を利用し、現在の症状を数値化。「精神科医療の見える化」の実践に努めています。

うつ病治療についてWEB講演会を行いました

平成30年11月28日、あさかストレスクリニック院長の柳沼典正先生に座長をお願いして、コスモス通り心身医療クリック院長の圓口博史先生と小生とでお話しをする「うつ病治療WEB講演会」を行いました。圓口先生は、「寛解を目指したうつ病治療」という演題で、小生は「うつ病治療において社会機能の低下をどう捉えるか」という演題で講演を行いました。

再びできるようになることが「うつ病が治った」ということ

うつ病の治療において、病状がよくなることはまず第一に大切なことではありますが、単に病気がよくなった、治りましただけでは不十分です。病気になる前のその人が出来ていたことが再び出来るようになること、例えば、社会人であれば会社で仕事が出来ること、学生さんなら学校に行ったり勉強が出来るようになること、主婦であれば家事や育児などが行えるようになることが「うつ病が治った」といえるのです。つまり病前の社会機能を回復させることが重要です。

症状の「見える化」につながる自記式ツール

その辺りを何とか評価できないか?と、日本の精神医療の第一人者の先生方が監修し、コンボという特定非営利活動法人の団体の協力も得てできあがったのが、コミュニケーションサポートツール(CST:日本イーライリリー(株)社提供)です。最初のバージョンは、うつ病に認められる12の症状をまとめたものでした。それを患者さんに自記式で記入して貰うことで、症状の「見える化」にも繋がっていました。

オリジナルの自記式うつ病尺度で実践

実は、ひもろぎグループでは似たようなことを2010年からすでに行っています。理事長の渡部医師らが開発したHSDS(ひもろぎ式自記式うつ病尺度)です。これも先のCSTと同様で、診察に入るまでの数分間で、前回の来院から今回の来院までを振り返ってもらう事が出来ます。現在南湖こころのクリニックでは、HSDSをiPadで入力し、PCで見れるようにしていますし、データを蓄積しております。我々の「精神科医療の見える化」の実践は、今後も続けていく所存です。

新年のご挨拶

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。 皆さまにおかれましては、穏やかに新年を迎えのこととお慶び申し上げます。 [...]

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